税理士法人化の極意!
10名規模の税理士法人を経営する女性会計士の池田さん登場
はじめに
本記事は、日本全国の独立した公認会計士100名にインタビューを行うシリーズの第4回です。今回は、監査法人から独立し、現在は福岡を拠点に税理士法人を経営されている池田先生にお話を伺いました。独立を考えている会計士や税理士、また顧問を探している事業者にとって参考になる内容が満載です。
キャリアの歩み
池田先生は2007年に公認会計士試験に合格し、監査法人で約6年間勤務しました。ビッグクライアントに張り付き、スタッフとしてインチャージ業務まで経験しましたが、出産や家庭の事情をきっかけに退職。その後、福岡で元配偶者のクリニック開業をサポートしながら、個人事業主として税務業務を開始しました。2024年5月には信頼できるパートナーと共に税理士法人を設立し、現在は法人顧問を中心に事業を展開しています。
法人化の理由
法人化を決めた背景には、顧客接点や採用面での信頼性向上、スタッフ採用のしやすさ、そして個人事業で発生する源泉所得税の説明負担を減らしたいという思いがありました。法人化により、業務効率化とブランド力の強化を実現しています。
パートナー選びの重要性
税理士法人は無限連帯責任があるため、パートナー選びは極めて重要です。池田先生は監査法人時代の同期であり、長年信頼関係を築いてきた杉田氏と法人化しました。お互いがリスペクトし合い、ファンだと言えるほどの関係性があることが、成功の鍵になっています。
ビジョンとミッション
法人のミッションは「We can be your spotlight」。経営者を照らすスポットライトとして、輝けるようにサポートするという理念です。この言葉には、顧客の成長を支える強い思いが込められています。
人材マネジメントの難しさ
独立後に最も苦労したのは人材マネジメントでした。優しさと厳しさのバランスを取りながら、品質を維持することが求められます。スタッフのモチベーションを引き出しながら成果を出す工夫を続けています。
独立に向いている人とそうでない人
会計士は基本的に誰でも独立可能です。やりたいと思うなら挑戦してみる価値があります。現在は監査法人を辞めても戻りやすい環境が整っているため、失敗しても再チャレンジが可能です。ただし、税理士法人化は無限連帯責任を受け入れられる、信頼関係のあるパートナーを慎重に選ぶ必要があります。
監査法人時代に学んだこと
監査法人で培ったコミュニケーション力は独立後に大きな武器になりました。雑談や飲み会での交流が、顧客との関係構築に役立っています。リモートワークが進む中でも、対面でのコミュニケーションを大切にする姿勢は今も変わりません。